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民間療法

■民間療法の基本
民間療法も、漢方医学的に体質と病気の原因を見極め判断することがポイントです。

漢方は、病名治療でなく漢方医学(中医学理論)に基づき単に、体調や病気の原因を見極め治療をします。漢方の治療と同じように、民間療法も昔は漢方医が薬を買えない庶民に、病気の原因や体質を考慮しアドバイスをしていました。 民間療法も漢方医学と同じように病名だけで判断せず、漢方医学的に体質と病気の原因を見極め判断できることが大事になり、これができると失敗しません。

漢方では、「異病同治・同病異治」という言葉があります。
病名が同じでも人(体質や病気の原因など)によって治療方法が異なるという意味です。
例えば咳。
民間療法で、咳に効果があるものとして頭に浮かぶのは、蜂蜜・生姜・大根・蓮根・大根の種・オオバコの種・からしの種などになると思います。空咳なのか痰がからむ咳なのか、せめてこのぐらいは区別をして民間療法をとりいれてほしいと思います。
漢方相談をして感じるのは、間違ったことをして治りずらくしてしまっている人が多いこと。これは、本に書いてあることを鵜呑みするだけの人が多いからだと思ってます。
西洋医学や漢方が全てに万能でないように、民間療法も全てに万能ではありません。 民間療法を安易に受け入れたばかりに、いろいろな弊害を起こしていることも事実です。

お手当の基本

びわ温灸・こんにゃく湿布・生姜湿布・里芋パスタ・蕎麦パスタなどいろいろなお手当法があります。どのお手当法にも言えることですが、下記の点に注意しましょう。
・お手当は自分の体調に合わましょう。(本はあくまで目安が書いてあります)
・はじめてお手当をする方、お子様、高齢者、重病の方は、軽めから試しましょう。
・お手当をする前後にトイレに行きましょう。
・満腹時でなく空腹時に行いましょう。
・入浴直後のお手当は避けましょう。(30分以上は間をあけます)
・お手当後は入浴を控えましょう。
・お手当直後の飲食を控えましょう。

生姜湿布

生姜湿布は、毛穴を開き生姜の成分が皮膚から浸透し、体を温め血行をよくし解毒(不要なものを排出)し、腰痛・肩こり・リウマチ・神経痛・生理痛・がんの痛みなどの痛みを取り除くのに有効と言われています。 中医学に「不通則痛」という言葉があります。通じてない(気や血が滞る)と痛むという意味です。つまり、気や血の滞りが原因の痛みには、気や血の滞りを除くと、痛みも軽減するということです。 ガンやリウマチの痛みには、漢方薬などと併用し総合的に働きかけることが必要です。

[用意するもの]
ひね生姜150g、おろし金、木綿袋 、大きめな鍋、厚めのタオル4枚、厚めのゴム手袋、 (ビニールシート)、タオルケット

[やり方]
1. ひね生姜をおろし金でおろし、木綿袋に入れ口を縛ります。 木綿の布袋はお茶パックなどで代用できます。
2. 大きめな鍋に70-80度ぐらいに湯をわかし、1.の生姜袋を入れ、すこしかき回します。沸騰させてしまうと生姜の酵素が死んでしまい、効能が低下してしまします。
3.湯が黄色くなったら、厚めのタオルを鍋に入れ、厚めのゴム手袋(*01)をして固めに絞ります。
4. 横になり、肝臓の上に、3のタオルを置き、ビニールシート(*02)・タオルケットをかけ、冷めないようにします。
5. タオルがぬるく感じたら、タオルを裏にします。
6. 裏もぬるくなったら、温かいタオルにとりかえます。皮膚が赤くなるまで(目安として20分ほど)繰り返します。 はじめてする方・重病人の方・子供・老人は10-15分ほどからお試しください。
7. 温めた部分を、冷たいタオルでふき取ます。 冷たいのが嫌な方は、省いてもかまいません。
8. 腎臓も同様にします。
9. 最後に脾臓を冷やします。
「本で見たことがある」と「やったことがある」では大違いです。 具合が悪くなってからはじめて試すのは大変です。 元気なときにお試しください。
生姜湿布


<いろいろな考え方>
いろいろな考え方や方法がございます。まずは試して、自分のライフスタイルを考慮し、継続しやすい方法をチョイスしてください。
がんや難病を克服する方は、正しい知識と継続力を持っている方が多いです。

*01: 厚めのゴム手袋を使うと、タオルの温度がわからないということをいう人もいます。私の感覚では、厚めのゴム手袋をしていてもだいたいの温度はわかると感じます。しかし、気になる方はご使用をお控えください。
*02:ビニールシートをかぶせると毒素の排出の邪魔をするという考えもあります。気になる場合は、通気性のあるタオルケットなどをご利用ください。
*生姜湿布を炎症にすすめている本もありますが、私は炎症に生姜湿布を使いません。炎症がおきている時、病院でくれる湿布は、温湿布でなく冷湿布です。つまり『冷やす』です。 ご自分で判断ください。


最低限、肝臓や腎臓の位置や働きを理解しましょう。この基本の基本がないと、生姜シップの意味を理解できないのではないでしょうか? また、手抜きをする場合も、面倒な部分を省くという考えでは、せっかく手当を行っても、無意味になっていることがあります。ご注意ください。

お手当法の講義+体験講座も開講しています。(講座ページをご覧下さい)
プライベートレッスンの場合、内容にもよりますが15,000~20,000円/1時間 (交通費別)が目安になります。

よくある話

お店でよくある話です。

■民間療法で治療をしていますが、よくなりません。どうしてですか?
病気でしたら、医学的な治療をお勧めします。ちょっとした不調程度でも民間療法では間に合わないことがあります。また、自分にあっていない民間療法を取り入れていて改善しないのは当たり前の結果です。

■民間療法で病気は治りますか?
ちょっとした不調程度でした、自分にあった民間療法を選択し実践すれば治ることはございます。しかし、何年も悩んでいる病気が民間療法だけで治すことは難しいです。薬の害の心配をされる気持ちは理解しますが、適切な治療をしないと、治療のタイミングをのがしてしまうこともありますのでご注意ください。
医学的な治療の補助として、ご自分にあった民間療法を取り入れることには賛成です。

■薬は害だから薬を使わず、民間療法で治したい
オーガニック志向の方に多いお話です。
薬は病人が使うもので、病気をしなければ薬を使うことがございません。だから、薬を否定するなら病気をしないのが1番です。
まずは、病気にならないための正しい知識を身につけ実践してください。そして、病気にならないための正しい知識を身につけ実践していても、未病(まだ病気ではないがちょっとした不調がある状態)になってしまったら、不調の原因などを見極め、自分にあった食や民間療法などで改善できる知識と実践力を身につけてください。ここまでできれば、薬を使う機会はほとんどございません。

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